第一原理分子軌道計算DVXα法のオブジェクト指向化と専用計算機の開発

佐々木 徹a, 長嶋 雲兵b*, 塚田 捷c

a(株)ソニー木原研究所, 〒141-0022品川区東五反田1-14-10
兼(株)アプリオリ・マイクロシステムズ, 〒223-8522横浜市港北区日吉3-14-1慶應義塾先端科学技術研究センター 14-605
b産業技術融合領域研究所, 〒305-8562つくば市東1-1-4
c東京大学大学院理学系研究科物理学専攻, 〒113-8658文京区本郷7-3-1
*e-mail:

(Received: April 6, 2000; Accepted for publication: June 20, 2000; Published on Web: October 30, 2000)

  DVXα法に基づく第一原理分子軌道計算プログラムをオブジェクト指向C++言語を用いて作成した。さらに計算時間の90%以上の部分を占める行列要素算出部分を並列化し、計算速度の向上を図った。また、Sparc Station10(74MHz)をホストとしてTI320C40プロセッサ64台からなるアクセラレータを持つ専用計算機を開発した。
  Si78B6H53クラスタの計算をホストのみで実行した場合に比べ、アクセラレータを用いた並列分散処理では40倍程度の高速化が実現された。特に並列処理を行った行列要素算出部分に関しては100倍以上の性能向上となり、スーパーリニアスピードアップを観測した。

キーワード: the First Principles DVXa Calculation, Special Purpose Computer, Object-Oriented Programming, C++, Super-linear Speed up


Abstract in English

Text in Japanese

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