ほとんどの薬剤化合物は固体形状で生成あるいは生成過程のある段階で結晶化されます. 多くの結晶産物はいくつかの安定状態で固体化するので一つ以上の安定した結晶形状を 示します.この結晶多形の問題は,薬剤・製剤にとどまらず結晶性有機物質,たとえば 顔料,染料,非線形光学材料,火薬といった,広く様々な分野での重要な研究課題です.
異なる結晶形の存在は,貯蔵寿命,蒸気圧,溶解度,生物学的利用性,形態,密度, 衝撃感受性のような基本的な特性に影響を与えます.結晶性の製品の調剤に従事する 研究者は適正な特性を有する多形結晶を選択し,他の多形の望ましくない結晶化のような 問題を予測できることが不可欠です.そのためには,予想される多形の形態を確定する 必要があります.この知識は,特許の取得や登録のためにも重要です.
米国モレキュラーシミュレーション社(MSI)の計算化学ソフトウェアは大手製薬・ 化学会社を始めとし,多くの企業・研究機関で今日もっとも広く活用されています. MSIは,この結晶多形の問題に対して,製薬・製剤分野に一部フォーカスする研究開発 コンソーシアム(PDC)を1997年7月1日よりスタートしました.
セミナーでは,MSIのPDCプログラムディレクターであるDr. Frank LeusenによりPDC の概略と現状、今後の方向について.また、ゲストスピーカーとして、結晶工学の権威で PDCアドバイザーメンバーであるハイデラバード大学のProf. Gautam Desirajuより 結晶工学と計算化学についてレクチャーを行います.
皆様のご来場をお待ちしております.