電荷平衡法へのatom typeの導入と新たなパラメータの算出

小田 彰史a,b*, 広野 修一b

a富山化学工業株式会社 創薬基盤研究所, 〒930-8508富山県富山市下奥井2-4-1
b北里大学薬学部, 〒108-8641東京都港区白金5-9-1

(Received: January 17, 2003; Accepted for publication: February 17, 2003; Published on Web: March 20, 2003)

  分子力学法、分子動力学法によるエネルギーの計算における非結合相互作用の計算のために、各原子上の電荷を求めることは非常に重要である。このとき分子のとる配座によって電子状態は変化するため、それぞれの配座に対する電荷を計算する必要がある。配座の変化に対応し、かつ簡単に計算できる手法としてRappeらによって電荷平衡法(QEq法)が提唱されているが、QEq法およびその改良法であるQEq/PD法、MQEq法では、一つの原子に対して周囲の環境によらず一種類のパラメータを与えている。本研究ではBakowiesらによって提案されたQEq/PD法に対してatom typeの概念を導入し、原子の置かれた環境によって同種の原子に対しても別のパラメータを用いる方法を提唱する。また、Bakowiesらによってまだ決められていない硫黄、リンについてもパラメータを決定した。これにより、硫黄、リン原子を含む分子やニトロ化合物、ヘテロ原子を含んだ共役五員環を持つ分子などに対して、QEq法によって適切な電荷を与えることができる。

キーワード: 原子電荷, 電荷平衡法, Atom type, 分子力場


Abstract in English

Text in Japanese

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