計算化学による高性能リチウムイオン2次電池の負極炭素材料設計
―特異な炭素骨格構造モデルの探索―

松本 高利a*, 長嶋 雲兵b*, 田辺 和俊c, 小野 修一郎c

a東北大学多元物質科学研究所, 〒980-8577 宮城県仙台市青葉区片平2-1-1
b産業技術総合研究所グリッド研究センター, 〒305-8568 茨城県つくば市梅園1-1-1
c千葉工業大学社会システム科学部, 〒275-0016 千葉県習志野市津田沼2-17-1

(Received: May 16, 2002; Accepted for publication: June 17, 2003; Published on Web: July 8, 2003)

  高性能リチウムイオン2次電池の開発には,負極炭素材料へのLi/Li(+)の吸蔵・放出機構とその構造の解明が必要である.電子移動に伴うエネルギー損失を最小限にする炭素材料を見い出すために,非経験的分子軌道計算プログラムQ-ChemのRHF/3-21Gを用いて,48種類の炭素骨格に関する電子状態を計算した.その結果,Li/Li(+)のHOMO-LUMOエネルギーの範囲内にある構造を持つためには,tetrabenzo[bc, ef, kl, no]coronene(TBC)を構築ユニットとして数回繰り返した構造が必要であり,特にTBC6が最小骨格であることが明らかになった.

キーワード: リチウムイオン電池, 分子軌道法, 炭素クラスター, 材料設計, 多環芳香族炭化水素


Abstract in English

Text in Japanese

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