双方向・成長型薬物催奇形性情報コミュニティの構築

山内 あい子a*, 中田 栄子b, 中馬 寛c

a徳島大学大学院薬学研究科医薬品情報学講座, 〒770-8505徳島市庄町1-78-1
bNTT東日本関東病院薬剤部, 〒141-0022 品川区東五反田5-9-22
c徳島大学薬学部薬品分析学教室, 〒770-8505徳島市庄町1-78-1

(Received: June 6, 2003; Accepted for publication: June 30, 2003; Published on Web: August 26, 2003)

  薬物が原因で起こる胎児奇形は,頻度は低いが薬物治療において決して起こしてはならない副作用である.しかし,わが国には,妊娠に気づかずクスリを服用したとして過度の不安を抱いている妊婦に対する適切な情報提供システムがない.また,開発の中断された医薬品候補化合物の生殖・発生毒性情報は,公開され有効に利用されることなく企業の研究室に眠っているのが実状である.そこで,我々は,インターネット上に情報提供・収集システムを構築し,妊婦(市民)・医療関係者・研究者に情報コミュニティの場を提供することを目指している.先導研究として,Web上で医薬品催奇形性情報と化学構造式に関する条件検索が可能で,さらにクライアント側からも臨床症例登録のできる双方向・成長型の試用データベースを作成した.薬物催奇形性情報コミュニティの実現は,妊婦に対する根拠に基づいた薬物治療の実践と,情報化学的解析手法を用いた効率的な医薬品研究開発に資するものと期待される.

キーワード: 薬物催奇形性情報コミュニティ, 双方向・成長型データベースシステム, 妊娠とくすり, 医薬品研究開発, 情報化学, Clinical QSAR


Abstract in English

Text in Japanese

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