分子動力学計算システムPEACHのWindows環境への移植とその応用−タンパク質の熱変性シミュレーション

中田 吉郎*, 滝沢 俊治, 荻野 峰正, 宇野 雅美

群馬大学工学部工学基礎II生物物理学研究室, 〒371-8510 前橋市荒牧町4-2

(Received: August 4, 2003; Accepted for publication: October 3, 2003; Published on Web: November 27, 2003)

  生体分子用分子動力学システムPEACHをWindows環境で動作するように移植した。移植にはVisual Fortran を用いた。また計算速度を上げるため並列計算も使えるようにした。移植したシステムを用いて2つのタンパク質モデルの水中でのシミュレーションをおこない、シミュレーション温度による構造の変化を検討した。分子量の小さなホルモンタンパク質であるグルカゴンを用いたシミュレーションでは、高温にした場合数ナノ秒の時間でヘリックコイル転位が起きていることが判った。プリオンのモデル分子を用いた例では、400 Kの高温にした場合でも数ナノ秒のシミュレーション時間では300 Kの場合と比べて顕著な構造の変化は認められなかった。

キーワード: 分子動力学計算, PEACH, 並列計算, MPICH, タンパク質, 熱変性, グルカゴン, プリオン


Abstract in English

Text in Japanese

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