ブラウン動力学シミュレーションのための新規溶媒効果モデル:露出表面積依存型有効電荷モデル

安藤 格士*, 目黒 俊幸, 山登 一郎

東京理科大学基礎工学部, 〒278-8510 千葉県野田市山崎2641

(Received: February 23, 2004; Accepted for publication: May 10, 2004; Published on Web: August 10, 2004)

  新規溶媒効果モデルである有効電荷(Effective Charge; EC)モデルを開発し、AMBERユナイテッド・アトムモデルを用いたブラウン動力学法に導入した。ECモデルでは個々の原子の電荷はその露出表面積に比例して減衰するものとした(Eq. 2)。本ECモデルの有効性を検証するため、bba構造を保持する28残基のペプチドをモデルとし、4つの水和モデル:Generalized Born/solvent-accessible Surface Area (GB/SA) モデル、solvent-accessible Surface Area (SA) モデル、Distance-dependent Dielectric/SA (DD/SA) モデル、DD/SA/ECモデルを用いた5 nsのブラウン動力学シミュレーションを行い、そのトラジェクトリーを解析した。また、TIP3P水分子モデルを用いた分子動力学シミュレーションも同様に行い比較した。GB/SAモデルを用いたブラウン動力学シミュレーションでは真空中のシミュレーションで多く生じる回転半径の減少(Figure 3)、親水性露出表面積の減少(Figure 4)などのアーチファクトが見られた。一方、DD/SA、DD/SA/ECモデルを用いたシミュレーションではそのようなアーチファクトは見られなかった(Figures 2 - 5)。特にDD/SA/ECモデルでは大きな計算負荷なしに最も初期構造からのずれを抑えることが可能であった(Figure 1 and Table 1)。

キーワード: ブラウン動力学法, Effective chargeモデル, Solvent-accessible surface areaモデル, Distance-dependent dielectricモデル, Generalized Bornモデル


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