膜モジュール設計シミュレーションシステムの開発

西村 拓朗, 船津 公人*

東京大学大学院 工学系研究科 化学システム工学専攻, 〒113-8656 東京都文京区本郷7丁目3番1号

(Received: December 14, 2004; Accepted for publication: February 25, 2005; Published on Web: April 18, 2005)

  近年、クリーンエネルギーとして注目されている水素を利用した環境低負荷型エネルギーシステムの創生が期待されている。水素供給源として天然ガス(メタン)の改質によるプロセスが検討されており、水素製造時のエネルギー効率の大幅な向上を目指して、多孔質無機膜を利用した高効率高温水素分離膜のモジュール化に関する技術開発が実用化に向けて進行している。この分離膜モジュールを実用化するためには、実験室レベルの試作機による基礎データ集積のみならず、性能評価のための実証プラントによる運転実績が不可欠であると考えられてきた。高効率分離膜モジュールの設計に際しては、その構造パラメーター(寸法や膜の配置など)の多様性と分離効率に関する基礎データの蓄積が必要となるが、これを満たすには膨大な研究資源が必要となる。この問題を解決するために本研究では、分離膜モジュールの構造パラメーターを入力データとして計算流体力学により分離膜モジュールの分離性能をシミュレーションし、その評価結果を指標として遺伝的アルゴリズムを応用して膜モジュールの構造パラメーターを最適化するシステムを構築し、このシステムが効率よく分離膜モジュールの構造最適化を実現することを確認した。このことは構造設計における性能評価を大幅に短縮し、装置製造の開発期間短縮に寄与できることを示唆する。

キーワード: ガス分離膜, 最適化, 計算流体力学, 遺伝的アルゴリズム, 構造設計


Abstract in English

Text in Japanese

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