リンイリド類において半経験法及びab initio法によって得られる「塩基性度を示すためのHOMOエネルギー」及び「n(C=O)伸縮振動」に関する研究

三友 俊一a*, 時田 澄男a, 妹尾 学b

a埼玉大学工学部応用化学科, 〒338-8570 埼玉県さいたま市桜区下大久保255
b日本大学理工学部, 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台1−18−14
*e-mail: mitomo@tvkumagaya.ne.jp

(Received: October 5, 2004; Accepted for publication: March 15, 2005; Published on Web: June 10, 2005)

  カルボニル基を有するリンイリドのsemi-empirical 法、ab initio法によって得られたHOMO energyとpKa及びs(p)との関係を調べた。AM1 法、HF/3-21G法及びHF/6-31G法によって得られたHOMO energyは、pKa及びs(p)と直線関係が見られた。ドナーであるイリドのpKaに関する報告は限られていることから、HOMO energyは有機反応において「適切なドナ―選択」さらには「新たな塩基のデザイン」のための方法としてその利用が期待される。
  これらリンイリドのn(C=O) stretching bandをsemi-empirical 法、ab initio法によって計算した。AM1法、HF/3-21G及びHF/6-31G法によって得られたリンイリドのn(C=O) stretching bandは、HOMO energy、pKa 及びs(p)との間にそれぞれ直線関係が見られた。従って、n(C=O) stretching bandはこれらの方法によって得られたHOMO energyを利用して算出できる。

キーワード: イリド, 最高被占軌道(HOMO), 酸性度定数(pKa), カルボニル伸縮振動, Semi-empirical法, ab initio


Abstract in English

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