(Received: July 4, 2005; Accepted for publication: August 12, 2005; Published on Web: November 18, 2005)
膨大な2電子積分の一部をメモリに保存して、2回目のSCFサイクル以降再利用する計算手法(partially direct SCF, PDSCF)法を提案し、PCクラスタを用いて、その性能評価を行った。非常に簡単な改良であるにもかかわらず、PDSCF法を用いたFock行列作成時の並列処理の性能を大きく向上させることが分かった。また、積分値1つ当たりの計算コストを考慮すると、軌道量子数の和が小さな(ss,ss)タイプの積分から保存したほうが有利であることも分かった。この計算手法を用いることで、我々が開発してきた2電子積分専用LSIを多数搭載し、ディスクレス構造を採るFock行列作成のための超並列専用計算機でも、高い効率を保ったまま並列計算ができる。
キーワード: 分子軌道法, 2電子積分, 専用計算機, 並列化, Partially Direct SCF法