欠測データを含むデータの解析が可能な多階層型ニューラルネットワークシミュレーション(CQSAR)法を用いた河川の上流および中・下流を示す水質パラメータの抽出
− 東京多摩川の水質データ(1994〜2002)を用いて −

神部 順子a, 袁 えんb, 長嶋 雲兵c,d*, 青山 智夫b

a大東文化大学外国語学部, 〒175-8571板橋区高島平1-9-1
b宮崎大学工学部, 〒889-2192宮崎市学園木花台西1-1
c産業技術総合研究所計算科学研究部門, 〒305-8568つくば市梅園1-1-1中央第二
d科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業(JST-CREST), 〒332-0012川口市本町4-1-8

(Received: April 11, 2006; Accepted for publication: June 23, 2006; Published on Web: August 23, 2006)

  1994年から2002年までの東京多摩川の水質データ(Tables 3, - 5)に関し,上流および中・下流を示す水質パラメータを抽出することを試みた.2000年からのデータは欠測を含み,その欠測データはもはや再測定不能である.そこで,欠測データを含むデータの解析が可能な多階層型ニューラルネットワークシミュレーション(CQSAR)法を適用した.
  水質検査項目の12種類のパラメータ(Table 2)のうち,河川の清浄度を示すパラメータとして溶存酸素(DO)と全燐(T-P)が重要であることが判った.さらに上流および中・下流の分類の検定で,第6地点を上流と中流の境界とすべきであることが判った(Table 8, Figure 4, Figure 5). DOは全領域で水質汚染が進んでいることを示している(Figure 4)が,T-Pは中流と下流で水質改善がなされていることを示した(Figure 5).
  水質汚染という観点からみると,多摩川では上流から中流域の水質の変化に比べて中流から下流域の水質変化の方が緩やかであることが判った.このことにより多摩川の水質保全には,中流域での汚染原因を取り除くことが重要であることが示唆された.

キーワード: Water pollution, Tamagawa river, Compensation quantitative structure-activity relationship (CQSAR), Dissolved Oxygen(DO), Total phosphorus(T-P)


Abstract in English

Text in Japanese

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