総   説

創薬と計算化学

高田 俊和

NEC基礎・環境研究所, 〒305-8501 つくば市御幸が丘34番地
現所属: 独立行政法人理化学研究所, 次世代計算科学研究開発プログラム, 〒100-0005 東京都千代田区丸の内 2-1-1 明治生命館6F

(Received: March 29, 2007; Accepted for publication: August 2, 2007; Published on Web: August 30, 2007)

  文部科学省と理化学研究所が、開発を進めている次世代スーパーコンピュータの重要応用分野としてライフサイエンスが取り上げられているが、その中のひとつにタンパク質を中心とした分子レベルでの生体機能解明に向けたアプローチがある。量子力学的な手法を数千から数万原子にも及ぶタンパク質複合系に直接適用することは、計算時間の観点から現実的ではなく、注目している化学事象に対する計算精度を堅持しながら、計算時間を大幅に短縮する計算手法が望まれている。QM/MM法は、そのような時代的な背景から大変注目されているアプローチである。本稿では、QM/MM法の考え方、その課題などについて概観すると共に、創薬への分子シミュレーション技術の適用について、大阪大学の進めている"創薬バリューチェーンプロジェクト" を例に、その最新成果を紹介する。

キーワード: 量子化学, QM/MM法, 分子シミュレーション, In Silicoスクリーニング, 創薬


Abstract in English

Text in Japanese

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