膜タンパク質ブラウン動力学シミュレーション法の開発

金 完起a, 伊藤 隆宏b, 山登 一郎b, 安藤 格士b*

a東京理科大学量子生命情報研究センター, 〒278-8510 千葉県野田市山崎2641
b東京理科大学基礎工学部, 〒278-8510 千葉県野田市山崎2641

(Received: May 25, 2007; Accepted for publication: July 10, 2007; Published on Web: September 4, 2007)

  ブラウン動力学(Brownian Dynamics;BD)法は溶媒を明示的に扱わないため計算を高速化することができる。従来のBD法は水環境でのタンパク質シミュレーションを対象にしていたため、膜タンパク質には適用できなかった。本研究では膜環境をも非明示的に再現することによってBD法を膜タンパク質のシミュレーションに適用できるように拡張した。aヘリックス構造のポリアラニンペプチドやパピロマーウイルス由来のE5タンパク質、蜂毒のメリチンをモデルとしてシミュレーションした結果、疎水性であるポリアラニンとE5膜タンパク質は膜中で安定に存在した。また、両親媒性であるメリチンペプチドは膜表面に安定に結合していた。これらの結果から、本膜モデルを用いたBD法は膜タンパク質のシミュレーションに有効であると考えられる。

キーワード: Brownian dynamics, Membrane protein, Implicit membrane model, Solvent-accessible surface area, Atomic solvation parameters


Abstract in English

Text in Japanese

PDF file(815kB)


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