ノート

生体分子の分子動力学シミュレーションにおける効率的な時間刻みの範囲
− グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン3量体 −

佐藤 麗a, 寺前 裕之a*, 石元 孝佳b,c, 長嶋 雲兵b,c

a城西大学 理学部化学科, 〒350-0295 坂戸市けやき台1-1
b産業技術総合研究所計算科学研究部門, 〒305-8568 つくば市梅園1-1-1中央第二
c科学技術振興機構CREST, 〒332-0012 埼玉県川口市本町4-1-8川口センタービル

(Received: April 26, 2007; Accepted for publication: June 18, 2007; Published on Web: September 5, 2007)

  分子動力学シミュレーションを行うとき、時間刻みをどの程度まで大きく取ることができるのか、その許容範囲について調べた。積分方法はベルレ法を用い、時間刻み幅を0.02フェムト秒(fs)から3.0 fs まで増大させた。5種類のアミノ酸(Glycine, Alanine, Valine, Leucine, Isoleucine )3量体を計算対象とした。
  基準時間刻み(0.02 fs)とその他の時間刻みについてのエネルギー差の平均値は、時間刻み幅のほぼ2乗で増加するが、標準偏差は時間刻み0.5 fsから1.5 fsまではほとんど差がみられなかった。つまり、この範囲内ではどの時間刻みでシミュレーションを行ってもあまり差がない。ゆえに、今回の例の場合、時間刻み1.5 fs付近でシミュレーションを行うのが時間短縮の面から効果的である事が示唆された。

キーワード: Time Difference, Molecular Dynamics, Trimer, Glycine, Alanine, Valine, Leucine, Isoleucine


Abstract in English

Text in Japanese

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