晴天のデジタル画像解析

神部 順子a, 長嶋 雲兵b*, 高妻 孝光c, 中山 栄子d, 青山 智夫e

a江戸川大学メディアコミュニケーション学部情報文化学科, 〒270-0198流山市駒木474
b産業技術総合研究所計算科学研究部門, 〒305-8562つくば市梅園1-1-1
c茨城大学大学院理工学研究科, 〒310-8512 茨城県水戸市文京2-1-1
d昭和女子大学生活科学部生活環境学科, 〒154-8533世田谷区太子堂1-7
e宮崎大学工学部電子工学科, 〒889-2192宮崎市学園木花台西1-1

(Received: February 19, 2009; Accepted for publication: September 8, 2009)

  我々は、粒子状浮遊物質(Suspended Particulate Matter: SPM)等の環境汚染物質の測定にデジタル画像解析を用いることを始めている。そこで、晴天はデジタル画像解析でどのようにとらえられるかを、オーストラリアのシドニー、日本の九州南東部(宮崎市)、美ヶ原(松本市)、及び関東東北部(水戸、土浦、つくば)そして都内(三軒茶屋)で撮影した晴天のデジタル画像を解析することによって明らかにすることを試みた。
  雲一つ見られない晴天は、人間の眼で晴天に感じられる空であっても、デジタル画像の青/赤(B/R)比でみると場所による違いが見られ、デジタルカメラの感度の良さが確認された。デジタル画像のB/R比では宮崎市では3.9、 高原の美ヶ原では3.0を超える値となり、またシドニーや水戸および土浦、つくばなどの平地では2.0を超える値を取ることが判った。都心(三軒茶屋)でも天頂付近は2.0を超えるが、地上に近づくにつれSPM濃度が高くなりすぐに白濁する。航空機から撮影した画像でも、天頂付近は2.0を超える値となる。大まかに言えば晴天のデジタル画像はカメラに依存するとはいえB/Rが2より大きく、緑/赤(G/R)と青/赤(B/G)がほぼ等しく、それぞれ1.5程度の値をもつということができた。
  航空機から撮影した画像では、赤道付近には対流圏と成層圏の境に浮遊粒子状物SPMとおぼしき暗い雲が漂っていることが判った。

キーワード: デジタル画像解析, 晴天, 浮遊粒子状物: SPM


Abstract in English

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