有機元素分析における残留溶媒解析プログラムの開発

津江 広人*, 津江 直子

北海道大学大学院地球環境科学研究科物質環境科学専攻, 〒060-0810 札幌市北区北10条西5丁目
*e-mail:

(Received: January 18, 2000; Accepted for publication: March 14, 2000; Published on Web: July 10, 2000)

  有機元素分析試料に含まれる,最大三成分の残留溶媒を同時に解析することのできるプログラムを開発した。計算手順としては,まず目的化合物および残留溶媒を構成する元素の数ならびに分析結果から行列式を構築し,次いで転置行列の乗算により正規方程式へと変換し,最終的に完全ピボッティングを伴うGaussの消去法によって,その解として残留溶媒の存在比率を算出した。本プログラムを用いて,理論値と分析値が一致しない実際の測定試料を解析した結果,目的化合物が含まれているか否かを簡便かつ論理的に解析可能であることが示された。

キーワード: Elemental analysis, Solvate, Determinant, Gauss elimination


Abstract in English

Text in Japanese

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